初~中級者の人がやりがちだと思うこと

前回に引き続き、「それは勿体ない!」と思うことシリーズです。

 

○その場崖上がりが多い

崖の上がり方やタイミングが同じだと狩られやすいというのはもう何度も聞いたことがあるかと思いますが、その中で最もやる人の割合が多く、且つリスキーなのがその場崖上がりだと思っています。

その理由はというと、まずその場上がりをしてしまうのは、初心者同士の試合で通りやすいからだと思います。後隙が1Fと少なく、このゲームに慣れていないと中々狩るのが難しいです。その結果、その場上がりが安定だと思いそのまま癖になってしまい、立ち回り関連がうまいのにその場上がりを信用してしまってる人をよく見かけます+。

次になぜリスキーかというと、その場上がりは後隙は確かに少ないですが、モーション(全体F)自体は31〜34Fの約0.5秒以上もあります。この猶予を長いと思えるか短いと思えるかは意識次第で変わります。意識していれば見ること自体はそれほど難しくなく、これは感覚的にも分かるかと思います。後隙1F問題に関しても、大体の技には持続があるので必ずしも猶予が1Fというわけでもありません。そして、その場上がりの最大のデメリットとなりうるポイントが、ステージ上で最も撃墜ラインに近い場所で地上技に当たる隙を晒してしまう…つまり、スマッシュ攻撃にもあたるリスクを抱えているということです。攻撃崖上がりにもいえそうなことですが、スマッシュホールドもできる分その場崖上がりがもっとも最大リスクが大きいといってよいでしょう。

自分の場合、普段多くの崖上がり狩りに対応できるように動いていて、最初はその場上がりへの意識配分も少ないので中々狩れないのですが、「なんかやけにその場上がり多いな…」って思ったらその場上がりへの意識配分を多めにする…つまり、次にその場上がりしたら撃墜のリスクを負わせるという準備を始めます。色んな崖上がり方法で意識を分散させられていたら軽い妥協択を合わせるくらいですが、こうなってくるとスマッシュ攻撃などの大技で早期撃墜を狙う択が出てきてしまいます。

といっても必ずしもその場崖上がりが弱いということでもなく、なにごともやりすぎはよくない!ってことになりますので、いろんな崖上がり択を見せつつ相手の意識を絞らせないようにしていくような意識を持っておくのがいいかと思います。

 

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崖上がりモーションを見てからマリオの横スマ(15F)を放ってみたもの。

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間に合ってしまう!早期撃墜!

 

○ジャンプ崖上がりを通しすぎる

自分は崖を掴んだ時の上がり方でジャンプ上がりをすることが多いのですが中々狩られないことが結構あり、「いつ狩られるかな?」と思いながらずっとジャンプ上がりだけで崖を上がったりしてたんですが、これにずっと気付かない人がたまにいます。これはかなり致命的で、このジャンプ崖上がりを狩れなければ級者に勝つのは不可能と言っても過言ではないでしょう。

なぜかというと、この崖上がりを狩る状況というのはステージ上で最も撃墜ラインに近い場所で一方的に有利な読み合いを仕掛けられる場所です。

そして、ジャンプ上がりはモーションが短く、見てから狩ろうとするのは非常に困難なため、特に上級者はこの上がり方を好んで使います。

つまり、このジャンプ上がりを狩れないということは、この圧倒的に有利な状況を無しで勝とうとしてるようなものです。

なのでこのジャンプ上がりを直接狩れるようにする…まではいかずとも、せめてジャンプ上がりを抑圧するような行動を取り入れるのが重要です。抑圧するとはなにかというと、簡単に言えば怖がらせるということです。

たとえば崖掴まりに対して、ジャンプ上がりに対して当たる位置空中攻撃を割と適当にブンブン振られるだけで上がる側はジャンプ上がりをするのが怖くなってしまいます。また、相手に「ジャンプ上がりを警戒してる」と思わせることもできるので他の崖上がりを誘うことも可能です。

また、抑圧してもジャンプ上がりを通されてしまうこともありますが、ジャンプ上がりを通してしまってもまだ大丈夫です。なぜなら、次は着地狩りの状況で有利状況が継続しているからです

ジャンプ崖上がりに関しては「着地するまでが崖上がり」みたいなものなので、ここで楽に着地させない意識が重要になります。

これ以上は複雑になりそうなので取り敢えずまとめると、

・ジャンプ崖上がり抑圧したりする!

・タイミングが分かるなら直接合わせるようにもする!

・もしジャンプ崖上がりを通されてもまだ着地狩りのチャンスあり!

って感じになります。

しかし、当然のことながらジャンプ上がりを警戒した動きをしていると回避上がりなども通しやすくなってしまうと思うので、「どの動きがどれくらいの崖上がり択に対応しているか?」などを考えつつ、自分なりの最適解を見つけてみてください。

 

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崖を上がりそうなタイミングでこのように技を振ったり…

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ジャンプ崖上がりを通してもこのライン有利の位置関係を維持するのが重要。

 

○有利状況で怖がる

前回の「不利状況でも好戦的」とは対照的で、有利状況で必要以上に怖がってしまう人がたまにいます。

具体的な例としては、「着地狩りするとき、相手の暴れを怖がって距離を詰めない」「崖上がり狩りをするとき、相手の崖離し空中攻撃や崖上がり攻撃を怖がってまともに崖上がりを狩れない位置まで下がってしまう」などがあります。

これらの状況の不利側の心理としては「不利状況で戦うのは無理だからはやくニュートラルな状況に落ち着きたい!」といった感じの気持ちになっているのですが、ここで有利状況なのに怖がってしまうと、不利側としては「あれ?楽に不利状況から脱却できた、ラッキー!」みたいな感じになってしまいます。これを無意識でやってしまっていると、相手より有利状況が少ない五分の立ち回りでかなり頑張らなくてはいけません。有利状況とは言い換えてしまえば楽をできる部分なので、この楽をできるところで稼いでおかないと辛いところで頑張るしかなく、そうなると当然勝つのが難しくなってしまいます。

なので、有利状況では怖くてもしつこく食らいついたり、それでも怖ければ極限までリスクを減らしつつ有利状況を維持する動きかたで詰将棋のように追いつめていったりするのがいいかと思います。

 

暴れを恐れた保守的な位置取り(1枚目)と攻撃的な位置取り(2枚目)

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ここまで勿体ないと思うことを色々ピックアップしてきましたが、これらひとつひとつは超限定的で少し互いの状況がずれるだけで説明が食い違うものもあります。しかし、個人的な経験上こういったものがひとつあるだけで、「そこに付け込めなければ多分負けてたな…」みたいな試合になる人が多く、さらに複数当てはまる人には少し強気に言ってしまうと負ける気がしないともいえます。このように、いかに限定的な状況でも楽をする工夫ができなかったり、相手に楽をさせてしまう場面があったりすると、それは確かな弱点となってしまいます。

ここまで書いたことに関わらず、このような弱点を探して克服していくのが上達への道のひとつじゃないかなと自分は思っています。